2021年3月26日金曜日

2019/5/28~29 HANKYU&NANKAI CLASSIC③

 18時、試合は定刻通りに始まった。

初回、山本は2つの三振を奪う立ち上がり。その裏、先頭の大城滉二がヒットを放つもけん制でタッチアウト。

応援団の人「えー、今のはなかったことにして…」と2番の小田裕也はその後フォアボールも続く打者が凡退して結局無得点。なぜ山本の時は毎回そうなのか。

2回表、今度はアルフレド・デスパイネがヒット、松田宣浩がデッドボールで無死1塁2塁のピンチ。すると今度はデスパイネが誘い出されて塁間でタッチアウト。両チームなんなんだ。

この後二死2塁3塁までピンチは広がるが明石健志を打ち取り無失点に抑える。

この時さすがに少し腹を満たそうと思ってライトスタンドの上にある売店へ。

中身が写ってないがスモークタンである。しかしライトスタンドはそこそこ空いている。いつものイベント試合なら満員なんだろうけどやはり平日ナイター、そして雨という悪条件が災いしたのだろうか。

対してレフトスタンドはいつものように埋まっている。もはやレフトのほうが多い気がする。
 試合は3回裏、クリス・マレーロのヒットから2番・小田裕也のタイムリーヒットで先制、山本由伸に待望の援護点が入った。その援護に応えるように山本はランナーを出しつつも0に抑えていく。

一方の打線は4回にもチャンスを作るが無得点。5回裏、南海(ソフトバンク)は2番手の松田遼馬が登板。先頭の大城がヒット、今度は牽制アウトにならずに小田のヒットで無死1塁2塁で3番・吉田正尚がレフトへ犠牲フライ、さらに二死2塁3塁から6番・中川圭太のタイムリーで3点目。山本由伸に"3点"という超大量援護が入った。
6回表、ソフトバンクの応援団は普段と違う応援歌を演奏し始める。この復刻イベントでは恒例となっている南海ホークスの復刻応援の時間である。しかしその演奏もほぼ聞けないぐらいの圧巻の投球を山本は見せた。
 7回表、山本はこの日2度目のピンチを迎える。7番・内川聖一のヒット、8番の明石を歩かせて打席には9番・甲斐拓也。一死1塁2塁から甲斐はプッシュバントをして一塁ベースを駆け抜けた直後に倒れこんだ。場内が騒然とする中甲斐はベンチに下がっていったがどうも大したことはなかったようで安心した。情報によるとこの後、フィールドシートに座っていた観客のハンバーガーを見て「めっちゃ美味そう!」と言っていたそうだ。なんだそれ。
 なおも二死2塁3塁、打席には左キラーのベテラン、川島慶三が打席に立つが初球を打ちセカンドゴロ。山本はこの日最大のピンチをしのぎ、この回でマウンドを降りた。

さて、この手に汗握る展開が繰り広げられている中、ライトスタンドはというと…
通路での立ち見は禁止ですよ。
マスコットキャラクターのバファローブルと
バファローベルがライトスタンドで見ていた。思えばここまで近くで見たのは初めてな気がする。
 7回裏、ラッキーセブンは「阪急ブレーブス応援歌」が流れる。なぜ24歳がこの曲をほぼ空で歌えるのかよくわからない。今度は阪急ブレーブスの復刻応援タイムである。

まず先頭の小田が「世界の盗塁王」福本豊の応援歌に乗せて二塁打を放つ、続く吉田正尚は全然聞こえない曲だったがすぐに近くのお兄さんが汎用テーマと気づいたのでなんとか助かった。その後ロメロには「ミスター・ブルーウェーブ」こと藤井康雄の曲が流用された。毎回思うがファンファーレはブルーウェーブになってから追加されたのになぜかファンファーレ付きの演奏になる。阪急は直系の応援団が残ってないせいであまり情報が知られてないのだろうか、その後5番の小島脩平は前監督の福良淳一の曲が演奏され…る間もなく凡退。復刻で初球凡退する奴は何やってもダメ。まあ今小島のユニフォームを着ている俺が一番文句言ってもええやろ、そんな感じで復刻タイムは終わった。
楽しいねぇ
8回、2番手の澤田圭佑はもはやユニフォームが似合いすぎている。前回の仰木デーでは満塁のピンチをしのいで流れを呼び込んだ澤田がここを3人で抑え、ゲームは9回表へ。守護神・増井浩俊がマウンドへ向かう。
先頭の松田宣がヒット、6番・牧原大成が三振する間に2塁、内川聖一が三振して二死2塁。ここで続く明石はライトオーバーのタイムリー三塁打を放ち、3-1。しっかり終わろうぜ。
最後は1番・周東佑京を空振り三振に打ち取り試合終了。3-1でKANSAI CLASSICの初戦は阪急の勝利となった。
声援に応えるブレーブスナイン

スコアの割に安打数が多い。今日はランナーが出てからの両チームの投手陣がよく踏ん張った日だっただろう。そしてオリックスはこの日が令和初の2桁安打試合だった。

ヒーローは山本と小田。山本が3点の援護をもらうのは今季最多ということでうれしそうだったのが印象に残った。
この後の二次会では勝ったにもかかわらず「気合を入れろバファローズ!」のコールが行われ、10安打3得点というふがいない打線へのエールが送られた。
二次会を終えた後、親からのメールを見ると「テレビに映っとったで」ということである。そんなもの録画で残すな。

特になにも買うことはせずドームを後にした。ホテルへ戻る。
縁起物と化した小島脩平ユニフォーム。この日はニコニコ生放送でシンデレラガールズの番組が放送されており、その放送内でこの京セラドーム大阪がライブ会場になることが発表されていたので早速いい予行演習になると思い、いろいろ情報を流したりしていた。
そのあとはカップラーメンで遅めの夕食をとり、就寝となった。

翌日、平日朝の関西の番組とチャンネル番号に違和感を覚えつつ「エレクトーン弾きながら出てくるお姉さんは何者やねん」と思いながら大阪の朝を迎えた。
この日は南海を多少乗りつぶしてから昼過ぎのアーバンで名古屋に帰る予定を組んだ。
しかし、またしても事件が待ち受けていたのであった。

おわり

2021年3月9日火曜日

2019/5/28~29 HANKYU&NANKAI CLASSIC②

甲陽園から再び夙川に戻り、今度は伊丹線に向かうことにした。

折り返しで乗ると勾配がかなりキツい路線に乗っていたことに気づく。毎回だが兵庫県のこの辺は山と海までの距離がかなり近くに感じられるので変な感じになる。

夙川で甲陽線の列車を降りると、ちょうど特急梅田行きが入線していたので流れるように乗り込む。伊丹線への乗換駅は塚口だ。

アナウンス「ご乗車ありがとうございます。次は十三です。」

ぼく「次は十三…

十三!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

なんということだろうか、乗車したのは特急、特急は塚口に停まらないのである。
無情にも塚口駅を通過する特急。過ぎてしまったので戻るのもめんどくさい。
仕方がないので十三で降りることにした。
阪急最大のジャンクション駅、十三に到着。

しかし転んでもタダでは起きない、計画を変更して同じ未乗路線である千里線に向かうことにした。
3300系の元先頭車両だった中間車
千里線へはまず淡路に行って乗り換えるのだが、その時に来た京都線の車両は中間に明らかに先頭車を改造した跡が残っていた。
車内に入ると乗務員室がそのままもぬけの殻になったようなスペースになっていた。
運転台があった跡地。
淡路駅の高架化工事は2024年度の完成を目指している
絶賛要塞化が進行中の淡路に到着。
ここで千里線の列車に乗り換えたが、なぜか車両の写真を撮り忘れていた。

千里線は全長13.6キロの路線で、大阪メトロ堺筋線の天神橋筋六丁目から北千里に向かう路線となっている。
列車に乗り込むがもう眠い、雨でテンションが下がるがなんとかここを往復すればホテルにつけるぐらいの時間にはなるだろうと思い奮い立たせる。

途中、豊津から関大前までの間は35キロほどの速度で走行していたので後で調べてみるとこの付近はカーブが連続し、上り勾配も続いていたので納得した。南千里から千里山までの区間には35‰の区間もあり、阪急の車両はここで勾配の試験を行うようだ。
途中、阪急唯一の山岳トンネルである千里トンネルを抜け、大阪万博の会場を掠めるように進んで列車は北千里に到着した。
北千里駅の先端からは線路がさらに北に延びているが、これは延伸計画のあった名残であり、現在は留置線として使用されている。
この駅は1967年の開業当時、日本で最初の自動改札機が導入された駅としても有名で、2007年にはIEEE(アメリカ電気電子学会)から「IEEEマイルストーン」に認定・受賞されたことを示すプレートが改札口に展示されている。
駅の外に出て折り返しの時間まで観察する。
周辺は千里ニュータウンと呼ばれる団地や住宅、大学のキャンパスなどがある。
駅舎には商業施設が併設されている。
ホームから千里ニュータウンを望む。雨はさっきよりマシにはなってきた。
折り返しの天下茶屋行きに乗り込んで大阪市内に向かうことにした。
読めるか。
途中、ホテルのチェックイン時間を確認して仮に16時だったら梅田に向かおうと思ったが15時だったのでそのまま向かうことにした。
天神橋筋六丁目で堺筋線に入り、そのまま南森町駅で下車。
7300系のリニューアル編成
そういえば車両の写真を撮ってなかった。7300系にずっと乗っていたのをここで初めて確認して谷町線に乗り換え、天王寺のアニメイトで時間稼ぎした後に谷町四丁目へ。
前の年の7月に宿泊したホテルにチェックイン。
テレビをつけるとずっとワイドショーで今朝起きた川崎市の殺傷事件のニュースが流れており、今日が平日なのを思い出させる。1時間ぐらいテレビを見てゆっくりした後、準備をしてドームに向かう。今日は前回同様小島脩平ユニフォームを着ていく。
地下鉄を使ってドームに到着。この日の試合は「KANSAI CLASSIC」と題してオリックスが阪急ブレーブス、ソフトバンクが南海ホークスとそれぞれの前身球団のユニフォームを身に纏い、色々なイベントも行われる年に一度のシリーズである。
ソフトバンクの選手たちは1969年のビジター用ユニフォームを
オリックスの選手たちは同じく1969年に着用していたホーム用ユニフォームを纏っている。
どっちのユニフォームも古いという感じだが、それと同時にかっこよさも感じるユニフォームである。(シンプルなユニフォームが好きなので)
両チームのスタメン
先攻:南海ホークス
監督:工藤公康
8 釜元豪
6 今宮健太
7 ジュリスベル・グラシアル
D アルフレド・デスパイネ
5 松田宣浩
9 福田秀平
3 内川聖一
4 明石健志
2 甲斐拓也
P 二保旭

後攻:阪急ブレーブス
6 大城滉二
8 小田裕也
7 吉田正尚
D ステフェン・ロメロ
4 小島脩平
9 中川圭太
5 頓宮裕真
3 クリス・マレーロ
2 若月健矢
P 山本由伸

今日はこのシリーズの開幕戦ということもあり、セレモニアルピッチが開催。
阪急ブレーブスOB、通算284勝を挙げたレジェンド、山田久志氏が登板。
背番号「25」はプロ入り当時、1969年から1970年までつけていた番号で、翌1971年から「17」をつけている。
セレモニーを終え、その後は試合へ。
つづく

2021年3月7日日曜日

2019/5/28~29 HANKYU&NANKAI CLASSIC①

  なんかこのブログは大阪に行った時のことばかり書いてるようだが、ご容赦いただきたい。

今回は2019年に行った阪急と南海の乗りつぶしを兼ねて阪急ブレーブス復刻試合を見に行った時を記事にすることにしたので書いていきます。


2019年5月28日(火)

 令和最初の旅の始まりは近鉄名古屋駅から。前回はボロ車両が当たってしまったので今回はおとなしくアーバンライナーを使うことにした。
列車を待っていると…
15200系「あおぞらⅡ」が入線してきました。
降りてきたのはおそらく修学旅行生でしょうか、JRとの連絡改札に向かっていきました。
ヘッドマーク
方向幕は「あおぞらⅡ」
車内は前回乗ったボロとほぼ同じように見えました。これで修学旅行はきついでしょ。
ちなみにこの時撮ったPN06編成は2021年に廃車になったそうです。

あおぞらⅡを見送り、やってきたアーバンライナーに乗車。7時30分、近鉄名古屋発。
今回乗車したアーバンライナーは名阪乙特急、つまり停車駅の多い列車になります。
「なんで選んだんだ」って言われそうですけど、7時30分の列車がデラックスカーの座席が空いてたからとしか言えない。
        
桑名、四日市、白子、津、名張、大和八木、鶴橋、上本町と停車していくので2時間30分もかけて大阪難波に到着、ただ車内は空いていたので快適だった。
「次はまともな特急使いたいね」とか言ってたけどこの次に使うときはスナックカーが当たる。それは3か月後の話。
ここから阪神なんば線に乗り換えてその先へ。

尼崎で快速急行を降り、ここで急行に乗り換え。
急行に乗っていたら甲子園にも快速急行が停まることに気づいてしまった。ここまで乗ればよかったのでは?
まあよくわかんない会社だからなあ…と。甲子園もそのうち行きたい。
今津駅で下車。ここで阪神から阪急に乗り換える。
阪神の今津駅、連絡通路の先に阪急の駅舎がある。
2001年に一体となって高架化されたが、地上時代の1949年には暴走した阪急今津線の車両が阪神線内に侵入し、久寿川駅構内のホームに衝突する事故が発生している。
外は雨がぱらついていた。
さっそく改札で一日乗車券を買おうと思ったが券売機にはその表示がなく、仕方ないのでそのままICカードで入場、結局この日は一日乗車券をあきらめて普通にICカードを使った。
駅名標。
現在の先端部分はこんな感じで、とても阪神線内に殴り込めるような構造にはなっていない。
阪急今津線の南線では6000系が使われ、ワンマン運転となっている。
列車はそこそこのお客さんを乗せ発車。唯一の途中駅、阪神国道駅を過ぎるとすぐに阪急西宮ガーデンズが見え、西宮北口駅に到着した。
この内装を見ると阪急という感じがする

西宮北口駅は路線図上は今津線の途中駅のような感じになっているが、現在は南北で分断された今津線のたとえるなら38度線のような駅になっている。3両編成の電車から吐き出された乗客はそれぞれ各々の行先の路線に乗り換えていく。
駅名標もまるで終着駅のような扱い。
下にある線路は今津南線から伸びており、車両の搬入などに使われる連絡線。
ここが今日最初の目的地なので、下車。
「そんなに降らなくてもいいでしょ?」というぐらいの大雨の中駅から歩いて数分、阪急西宮ガーデンズに到着した。
ここはかつての阪急ブレーブスの本拠地、阪急西宮球場が存在した場所に2008年に開業した商業施設で、阪急百貨店や映画館、スーパーや専門店街がある大型ショッピングセンター。
さっそく中に入ってみると
複雑な構造の建物を右往左往し続けて着いたのは本館5階にある「阪急西宮ギャラリー
ここには阪急ブレーブスや阪急電車などの歴史的な資料が展示されている。
ゴールデングラブ賞になる前の「ダイヤモンドグラブ賞」のトロフィーを初めて見た気がする。
早くこれになりてぇ
ブレーブスが初優勝した際のユニフォームも展示されている。
1/150の西宮スタジアムの模型ジオラマも展示されています。
ジオラマ内にはかつて西宮北口駅構内に存在したダイヤモンドクロス(直角交差)もありました。今じゃ築港線とか伊予鉄道ぐらいにしか無いですね。
鉄道好きも野球好きもある程度は楽しめる場所ではないでしょうかね。

再び右往左往して本館4階にある「スカイガーデン」にやってきました。そこそこ雨が強い中わざわざこんなところに出るので不審な目で見られたでしょうね。
ここには西宮スタジアムのホームベースの位置を示すためのホームベースが埋め込まれています。
果たして気づく人はどれぐらいいるんだろうか。
この後は適当にフードコートでうどんをすすり、この先の予定を少しだけ練って再び駅へ。
どのツラ下げてんねん

開放的な西宮北口駅のコンコースを抜け、神戸線に乗り込む。
ここから伊丹線や甲陽線などの神戸線系の支線を乗りつぶすことにした。
なお神戸線は完乗済みで、これが3回目ぐらいの乗車になる。
ここから特急新開地行きに乗り込む。
新型車両、1000系の車内LCDは横に長いが、多少見づらさも感じる。
多分慣れてないだけだとも思うが。
すぐに夙川駅に到着。さっそく乗り換える。
階段を下りて甲陽線ホームに向かうと…
おい。

どっかで計画ミスったんかな…

その間に駅を観察。
神戸線ホームは対面ホームの2面2線。
甲陽線ホームは片側の1面1線。
客扱いされるホームの反対側には神戸線からの連絡線が伸びており、車両の搬入に使われる。
待つこと7~8分で再び甲陽園行きが入線。
車両はさっきの今津線と同じ6000系。どうやらこいつは名鉄で言うところの2両金魚鉢みたいなワンマン線区用のやつらしい。
方向幕はずっとこの状態。
車内はそこまで混んでおらず、1両に7~8人といったところ。高級住宅地に向かう路線らしく身なりのいい乗客が多いように感じたが、大声で話してるところは関西のほかの路線とそこまで変わらないと感じた。(ド偏見)
全長2.2キロのミニ路線をあっという間に駆け抜け、甲陽園駅に到着。
ホームは片側1面1線の小さな駅だ。

駅の外に出るとさっきより雨は激しさを増していた。この日は甲子園でも阪神-巨人の試合が組まれていたがこの雨で中止が決定した。
駅舎。この駅は人気ライトノベル「涼宮ハルヒシリーズ」にも登場しており、その時にこの小さな路線の存在を知った。
駅周辺はかつては行楽地だったが、現在は住宅地となり、当時の面影はない。
折り返しの列車はもっと乗客が少ない。
再び夙川に戻ってもう一つの神戸線から延びる支線、伊丹線に向かうことにしたが、ここで事件が起きるのであった。

つづく。